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ゼロアニメーションの最新作品

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奴隷市場 SLAVE 1 ~Bianca~

奴隷市場 SLAVE I ~Bianca~

<ストーリー>
牢獄を思わせる暗がりのなかで、女たちが虚ろな目をしています。饐えた匂いと薄汚れた襤褸を身に纏った彼女たちは、家畜のように売り買いされる性奴隷です。食物の残りに虫がたかる音にまじり、屋外からは女の悲鳴のような声も聞こえてきます。

それは、数人の女奴隷たちが品定めをされる声でした。客とおぼしきひとりの男が、奴隷商・パイトーンの見守るなか、女の秘部の味と反応を確かめているのです。

男が舌と唇をつかって女の無毛のそこを嬲りつづけうちに、女は身も世もなく鳴き声をあげて果て…(ゼロアニメーションより)

<感想>
ストーリー作りのお手本にしたいと思えるできのいいお話です。

ストーリー紹介で書いた部分はいわゆる前フリのようなもので、実際のお話はこの場面がおわってタイトルが出たあと、主人公・キャシアスとその親友・ファルコが登場してからになります。状況としては、キャシアスが仕事で異国の地を訪れ、ファルコがその案内人を買って出ているという感じでしょうか。

このあたり、さりげなく本編のストーリーラインとはべつに、シリーズ通してのなんらかの展開を予想させ、なかなかワクワクさせます。

背景などの絵は丁寧で、人物も絵柄に癖はあるもののおおむね美しく、目の保養になります。コンピュータグラフィックを駆使したエフェクト等は好き好きでもあるでしょうが、クォリティは高いと思います。

また、おそらくは近世ごろのコンスタンチノープルをモデルにしたと思われる舞台『帝都コンスタンティノバール』は、非常に雰囲気がある描写がなされています。

そして肝心のエロ度ですが、これはかなり高いと思います。ヒロインのビアンカは胸も大きく、かなり肉感的な肢体をしており、さらに主人公も顔に似あわず筋肉質なので、このふたりの絡みあいは美しくすらあります。

エロシーンにはちょっとした演出と伏線回収が仕込まれており、実用性が高いだけでなく衝撃的でもありました。これはなかなか興味深い!

全体として、単純にお話が面白く、実用性も十分にある秀作です。とくに創作を趣味とされるような方は見せ方の参考にもなるのではないかと思われます。普通に超オススメできますので、ぜひ見てみてください!

なお、虫や怪物などの気持ち悪いものも相応に丁寧に描写している部分があり、また内容に関しても流血を伴う暴力・殺人シーンが存在しますので、苦手な方はご注意ください。



<登場人物>
キャシアス・ジレ・パルヴィス…主人公。17世紀の地中海に存在するロンバルディア同盟中の一国、ヴェネツィア共和国の青年貴族。戦争を回避するために特命を受けてコンスタンティノバールに派遣されてきた。中背で中性的な外見なので碇シンジ的な大人しい男なのかと思ったら、意外と肉食系らしくやることをヤってくれます。

ファルコ…コンスタンティノバール在住のヴェネツィア人商人。キャシアスのために住居などを手配してくれたり、あるいは軍人であるキャシアスに違う生き方もあることを説くなど、口先だけでない親友キャラです。こういう骨太な作品には必要な視聴者のための解説キャラでもあります。

パイトーン…肥った奴隷商人。彼の管理する奴隷たちは見目は非常に麗しいのですが、あまり衛生的な環境にはありません(肌が汚れているし、饐えた体臭もあるようです)。にもかかわらず、奴隷の健康状態を確認するためにおまんこをベロベロじゅるじゅる舐める男にはなかなかガッツがあります。

ビアンカ・プッチーニ…本編のヒロイン。銀髪に赤い瞳をした女奴隷(19歳)。外見は背が低いことを除けばどこかの貴族の娘と言われても納得できるほどの美貌と豊満な肉体ながら、知恵遅れなのか精神薄弱なのか言動が異常に幼く、また主人公を「おにいたま」と勘違いしてしまっているようです。

カルガラ…フードのついたマントで身を隠し、全身を包帯でぐるぐる巻きにしている謎の男。見るからに薄気味悪く、怪物と形容するのにふさわしいおぞましさがあります。



※小癪…本来は強者が、実力のわりに善戦するうっとおしい雑魚を指して使う言葉のはずなのですが、この言葉を使ったものは大抵そのまま負けてしまうのはどうしたことでしょう。似たような言葉に猪口才もあります。
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奴隷市場 SLAVE 2 ~Cecilia~

奴隷市場 SLAVE 2 ~Cecilia~

<ストーリー>
サヴォイア公国の貧乏貴族の娘として、貧しくはあっても幸せにくらしていたセシリア。彼女は公国の王子ボーモンのお見合いの相手として城に呼ばれます。王子さま、いい人だったらいいな。そんな期待に胸を膨らませていた田舎の少女が向かったサヴォイア城は、地獄でした。

それから何年も経ったある日のこと。奴隷商パイトーンのもとに主人公・キャシアスが現れました。キャシアスにとっては奴隷市場 SLAVE 1 ~Bianca~の事件から、わずか二週間後のことです。彼はビアンカの代わりの奴隷を買い求めに現れたのでした。

じつはキャシアスは戦争を回避するための大使としての役割のほかに、万一それが不可能だった場合のスパイとしての顔も持っていたのです。キャシアス本人は、どちらかといえばビアンカの件がショックで新しい奴隷どころではなかったのですが、隠れ蓑として、女を家に囲っておく必要が生じてしまったのでした。

ところが、親友のファルコと女奴隷の品定めをしているなか、キャシアスは一人の金髪の女奴隷に目をとめます。その奴隷、セシリアは、おそらくは男全般に対する憎しみにも似た強い視線をキャシアスにぶつけ…(ゼロアニメーションより)

<感想>
クォリティは高いながら、極めて鬱度の高い作品です。これは厳しい!

ストーリーの最初のほうで、断片的にヒロイン・セシリアの凄惨な過去が明かされます。それだけでもかなりキツイものがありますが、おどろいたことにこれがまだ序の口でした。まさかここまで遠慮もなく誰も幸せにならない(最終的にマイナス10がマイナス3ぐらいに持ち直しますが、あくまで不幸中の幸いレベルです)展開になろうとは。

とくに終盤、主人公がある理由から暴走を始め、さらにえぐいことが起こるという怒涛の展開は、描写の丁寧さやそれまでとのギャップ、効果音などもあいまって非常に強烈な印象を受けました。ネタバレになるので書きませんが、クライマックスの拷問シーンは、ほんの短いものながらわたしが見たエロアニメの拷問のなかでも三本の指に入るのではと思えるぐらいです。

話の出来自体はいいものの、わたしはこれを万人にオススメすることはできません。ただ、ゼロアニメーションではこの奴隷市場シリーズは三本全部同じファイルなので、どうしたものかなあという感じです。

いちおう、繰り返しますがクォリティ自体は本当に素晴らしいものがあります。キャラクターデザインは好みがわかれそうですが、背景などは美しく、また人物の動きは非常に丁寧です。エロ度に関しても、キスをするときに舌から先に出すというような細かい部分でいい仕事をしています。あくまでも鬱度だけでオススメできないということです。

なお、鬱度とは別に、この作品には失禁および(おそらくは)浣腸描写が存在します。すなわち茶黒い固形物がきちんと描写されているのでご注意ください。



※丁寧…冒頭ちかく、ファルコが反応を調べるためにモブの女奴隷を悶絶させる展開があります。その後キャシアスがセシリアに気をとられ、その女奴隷は放置されてしまうのですが、すこしして、主人公たちの後ろでその女奴隷が係りのもの(?)に運ばれていくところが描かれています。こういう細かいところが大事なのです。

※拷問…グロ好きでもこれが好きな人はかなり少ないのではないでしょうか。そういうのとは違う種類の嫌な拷問です。かのマーモ帝国の黒騎士・アシュラムが若いころに徒党を組んで街娼にこの種の拷問をしてまわったそうですが、彼にしたってせいぜい刃物をつかうぐらいでこんな後遺症がのこるえぐいやり方はしていませんでした。ひどいです。マジキチです。「おい?おい……おいっ、なにをするやめろ!」とリアルで言いたくなるような仕打ちでした。

※ぬいぐるみ…作中に小道具として登場するウサギ(?)のぬいぐるみ。魔法少女まどか☆マギカのきゅうべえとデザインがそっくりです。いちおう、発表の時系列でいうときゅうべえのほうが後です。まあありがちなデザインではありますが、今後このようなデザインのキャラを発表したらきゅうべえのパクリ扱いされてしまうんだろうなあと思う次第です。あちらのほうが有名なので、よく知らない人ならこのぬいぐるみもパクリと勘違いするかもしれませんね。



<登場人物>
フローラ…名前しか出てこない重要キャラ。ちょっと調べたところ、原作ゲームではさらに重要なキャラのようですが、カットされています。話のまとまりがよくなっているので、これは優れた決断といえるでしょう。

ドラクア…ふたりしかいない傭兵団「火吹き竜」の団長。白目がちで目つきが悪いのにしゃべり方が馴れ馴れしく、いい人か悪い人か判断がつきにくいです。この人役の声優さん、下手とは言いませんが発音が妙な感じです。火吹き竜が「フィフティーユ」と聞こえたり、サヴォイアがサバイアに聞こえたりして、名前を確認するのに苦労しました。

ルカ…ふたりしかいない傭兵団「火吹き竜」の副官。最初女に見えましたし声も女性声優ですが、いちおう男のようです。でもそのわりに戦い方が…。というかキャシアスもそうですがこの作品の小柄美形男は妙に女っぽくてホモ臭いです。

ボージェット…サヴォイア野郎。サヴォイア公国の大使のようです。サヴォイアはロンバルディア同盟の加盟国なので、ということはキャシアスの仲間のはずですが、こんなことをやっていていいのでしょうか。
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