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<ストーリー>
赤い花の匂いによって正気を失い、流花とともに島を出る絶好の機会を失ってしまった涼。そればかりか、最近では昼も夜も異常な幻覚に苛まれ、夢と現実の境界があいまいになっていました。
そんな涼に対してどうすることも出来ない流花は、同じく婚約者を失い無力さを噛みしめていた香澄にある武器を託されます。
一方、涼への異常な愛情と執着を隠さない蛍子は、赤い花畑の中で涼を嬲り、ついに魂の奥底まで犯し抜いてしまいました。
目くるめく狂気の快楽と白昼夢の中で、涼は自身の出生に疑問を抱き始め…(ゼロアニメーションより)
<感想>
幻想的な表現に強烈なエロシーンてんこ盛りの実に面白い作品です!超オススメ!
表現手法は、断片的な描写で真相を炙りだすというタイプです。見せ方が幻想的、フラッシュバックの多様ということで、かなりストーリーが把握しにくくなっています。このタイプはかなり好みが分かれますが、この作品に関してはかなり設定が練られていて、見応えがあるとわたしは思いました。
エロ度については、レズシーンのボリューム・インパクトが満点です。一応男と女のセックスシーンもあるにはあるのですが、主要なキャラクターが女同士の組み合わせになるため、レズ好きの方には特にオススメでしょう。
シリーズ通してグロ度が強烈だった作品ですが、今回は視覚的グロさはあまりありません。ただし、描写から読み取れる設定は精神有害、おぞましい以外の何者でもありませんのでご注意ください。
ともあれ、お話自体がわかりにくいので、以下で考察してみようかと思います。完全なネタバレになりますので、作品を未見の方はご注意ください。
<ネタバレ考察>
舞台となる、赤い花が咲く島で、杵築斎(いつき)という女性が双子を生む。一人は蛍子、一人は弥津奴。蛍子は白髪でオッドアイ、弥津奴は生まれつき手脚がなかった。
蛍子が、幼少にも関わらず子供を出産(腹部にある縫い目はその跡と思われる)。父親は不明(描写はないが、おそらく弥津奴)。涼と名づける。つまり、斎は涼の母ではなく祖母。
斎、涼を連れて島を出奔。理由は不明。蛍子あるいは弥津奴が、幻覚作用のある赤い花を使い、母親である斎を犯したのかもしれない。また、葦原浩司が家で代々伝わる秘術を用い、生きた女の肉を使って弥津奴の手脚を生成する。
斎が赤い花の禁断症状によって島に戻ってしまい、葦原家の技術で作られた肉人形に食い殺される。そして、蛍子は自らの娘である涼を呼び戻して犯す。
蛍子と弥津奴は、ある種現世に転生してきた神のような存在であると思われます。特に弥津奴の『手脚がない』という先天的な身体異常が神性の象徴ということになっているようです(
蛍子 第二夜 辱(はずかしめ)での蛭子神についての発言)。島の社の宮司である葦原家に、人体を用いて手脚や人形を生成する技術が伝わっているのは、歴史上何度か同じように手脚のない神が転生してきたためでしょう。
しかし、おぞましい話ですね。
※蛭子…ひるこ。日本の神話における、イザナギ・イザナミが最初に生み出した奇形の神。多神教の神話では、最初に生まれてくる神が奇形であることはよくあることらしいです。
※葦原…あしはら。原作ゲームでは、菱原(ひしはら)になっているようです。