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ゼロアニメーションの最新作品

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プリンセスメモリー 後編

プリンセスメモリー 後編


<ストーリー>
人が人を好きになることに、時間と理由は必要ありません。コリンはフィーリアを好きになり、そして彼女の壊れてしまった心を取り戻して助ける、ただそれだけのために、剣を携え洞窟に趣きます。

洞窟では、分割されたフィーリアの魂の一つ、狡猾フィーリアが待ち構えていました。フィーリアを助けに危険を顧みずに洞窟までやってきて、なおかつ「フィーリアのためなら死ねる」とまで言い切ったコリンを、狡猾フィーリアは嘲笑し、フィーリアを助けるために必要なアミュレットを魔力で作り上げた底も見えない亀裂に投げ落としてしまいます。

勇気を奮って谷底に向かい、蔦を伝って降り始めたコリンでしたが、狡猾フィーリアは「こっちの方が早いわよ」と笑いながら蔦をナイフで切ってしまい…(ゼロアニメーションより)

<感想>
まだ子供っぽさが残る一人の青年が愛する女を守るため、一人前の男に成長していく、というお話です。壊れてしまった女の心を拾い集めて元に戻す、というのは感動的であり、とても優れたアイディアだと思いますが、残念ながこのシリーズではそれが生かしきれてはいないようです。

その理由をいくつか考えてみましたが、まずは説明不足な点が挙げられます。現実では人が人を好きになることに理由など要りませんし、たいした理由がないからといってその気持ちが弱いとは言い切れませんが、創作のお話でそれをやられると、説得力がないように感じられてしまいます。現実世界で理由が必ずしも必要ない場合があるから、創作でも説明する必要はない、というのはいささか視聴者に甘えた姿勢ではないでしょうか。

また、複数に分割してしまった魂を回収するというお話を描くには、いささか短すぎるという風に感じます。もっとも、ダラダラ長くやって面白くなるとも限らないので難しいところですが、少なくともこの作品の仕上がりは最高とは言えないと思いました。やはり、描写不足で説得力がたりません。

と、よくない点ばかり挙げてしまいましたが、先に申し上げたとおりアイディア自体は素晴らしく、もっと面白くできたのでは、と思うが故にいろいろと考えてしまうのです。作品の質自体は絵も美しく、幻想的な雰囲気もよく出ているので、見て損はないと思います。

なお、今回エロ度はボリューム、質ともに素晴らしく、実用性は高いです。抜き目的の鑑賞に十分耐えると思いますので、そっちの意味でも見て損はありません。
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