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雛鳥の囀 後編

雛鳥の囀 後編


<ストーリー>
バートンの屋敷に君臨するキャロル。まだあどけない少女といってもいい年齢にもかかわらず、フォスターによるメイド調教の現場に同席し、さらには自ら接客と称するメイドの性的接待をセッティングするなどの仕事をも精力的にこなし、過労から机で眠ってしまうことすらあります。

そんなキャロルのメイドたちへの接し方は、ほとんど虐待に等しく、とりわけ元友人のエリザベスはまだ満足に調教が出来ていないにも関わらず、二人のジェントルマン(紳士)に同時に犯させ、それを見て笑みを浮かべるなど、勝者による敗者への搾取を遺憾なく表現しています。

キャロルの異常ともいえる暴君っぷりに密かに怒りを感じるフォスターは、何とか状況を逆転させるべく裏で動きますが、どうにも上手くいきません。キャロルが属するウェラクスタ財閥とはそれほど巨大だったのです。

しかし、勝者であることを常に義務付けられているウェラクスタの血統であることのプレッシャーは徐々にキャロルを追い詰め…(ゼロアニメーションより)

<感想>
お話を見てるとわかるのですが、どうやらこのお話はいわゆる「本筋」ではないようです。というのも、どうやら登場人物たちは全員、暴君キャロルも含めて、巨大な流れに飲み込まれてもがいているだけだからです。そういう流れのなかで、勝ち続けることを求めて苦しむキャロルと、苦痛に慣れたり、日々の楽しみを見つけたりしてしなやかに生き続けるメイドたちとの対比がテーマになっているように感じます。格差社会だの勝ち組負け組だののキーワードが氾濫する現代社会においてはいろいろと身につまされるところもあるドラマなのでは、と思います。

とまあ面倒臭いことも考えてしまう深みのある作品でしたが、もちろんこれはエロアニメ。大事なのはエロシーンです。その肝心なエロ度ですが、乱交やイラマチオなど、絵自体は豊富なのですが、各シーンの尺は長くなく、お話の添え物とか前提といったもの以上ではありませんでした。また、メイド虐待が重要なテーマになっているため、そのようなシーンが多く、少々精神的にキツイところもあります。万人向けでエロさを楽しめるとは残念ながら言えないと思います。

とにかく予想外な展開があり、また、暴君で不愉快な強者なのにどこか脆さを抱えたキャロルもなかなか魅力的なキャラクターです。エロアニメとしては見る人を選ぶかと思いますが、作品としては面白いので、ぜひ見てみてください!



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